2024.04.23
科学的根拠に対する私の考え
近年、科学的根拠に基づいたトレーニングや様々な運動指導方法が広まり、多種多様なスポーツ選手も取り入れている方々も多いですね。
人間が五体を動かすときは、脳からの指令により動きます。脳は常に情報の処理を行っており、視覚、聴覚、触感、嗅覚などで情報を感知し、主に小脳から伝達を行いながら五体を動かしています。
要するに、運動神経が良いと言われる方々は情報の処理と伝達の速さが他の方よりも優れているという事になります。
ここで疑問が浮上します。「普段人間の脳は3%しか使われていない」と言われています。ですが、最近では「人間の脳は100%使われている」と説を述べている方もいらっしゃいます。このように人間の脳とは科学的根拠で解明されていないことばかりです。ですので、科学的根拠のあるトレーニングとはどういうものなのか見当がつきますね。
これは私の偏見であるかもしれませんが、現代のスポーツ選手で飛び抜けている選手は昭和や平成に比べて愕然と減っていると思います。時代は常に進化を重ね、競技で使われる器具や道具も進化し、より競技を行いやすくなっているのにも関わらず、このような現状になっている背景には「科学的根拠」というものが邪魔をしているような気がします。
私の話に変わりますが、私の中学時代の練習は16:30~19:00まで長距離と短距離の走り込み19:30~22:00まで柔道の稽古、極めつけは水は飲むな。という昭和スタイルの指導で日々を過ごしていました。もちろん当時なので「若さ」も関わっていますが、身体の限界を超え続けながらも動かし続けると不思議なことに辛さを感じにくくなり、同時に精神もとてつもなく強くなりました。当たり前の事のように感じますが、中学時代にこのような経験をしていると、強豪校に進学しても稽古やトレーニングが全く辛く感じませんでした。そうすると脳は現状に飽きてしまい、次の手法を自ら探し始めます。この現象は普通の選手では理解できない悟りまでになり、例えば室伏広治氏のように扇子を投げたり、松井秀喜氏のように壁から僅か10㎝程の隙間で素振りをしたりなど、超越した環境を自ら作り出します。
科学的根拠とは誰かが作り出した物であり、全てのスポーツ選手に当てはまることはありません。
これは経営でも同じことが言え、データや教科書などで学んだ事を活かしても成果がでるとは限りません。
必ず生きてくるものとは何事も経験です。現代では科学的根拠を基に様々な物事が負担の少なく楽な方向へと流れる傾向があります。余談ではありますが、江戸時代の運び屋と呼ばれる方々は馬を3頭乗り継いで14時間かかっていた道のりを人間たった一人で14時間で運んでいたそうです。現代のマラソンに出場していればとんでもないですね。人間の脳と精神は繋がっており、騙され合いで強くなってゆくのです。これは経営でも同じ事が言えると私は考えています。だからこそ私は経営者の方々の性質を理解でき、最良なサービスが提供できております。